部屋の中が見えにくいガラスとは

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    窓ガラスは採光役立ちますが、ときには逆に遮光の必要が生じる場合も、日常生活にはあるのです。とくにプライバシー保護の観点からいえば、窓ガラスは眺望と引き換えにして、外から室内を見られてしまうという危険性を背負っているのです。

    カーテンは窓ガラスとの組み合わせで、この「採光、眺望対遮光、目隠し」の問題を調停するものです。カーテンは完全に遮光と目隠しのためのものですが、例えばレースのカーテンは、採光をある程度保持しながら外からの目隠しになるもので、まさに間を取ったものであると言えるでしょう。
    常に締め切っていては窓ガラスの意味が無くなりますが、カーテンの開け閉めが面倒だという人も多いのではないでしょうか。もしも窓ガラスそのものに、カーテンのような効果を持つものがあったならば、こんなに便利なことはないでしょう。

    マジックミラーは、一見すると鏡に見えますが、実は反対側からはガラスのように透明に見えると言うものです。じつはこのマジックミラーは、明るい側からは鏡として認識され、暗い側からはガラスとして認識されるというものです。原理はいたって簡単で、片面が鏡となっているガラス板の鏡部分を、透けるほど薄くすることで作り出すことができます。どちらから見るかが問題ではなく、暗い側から見るか明るい側から見るかで、その見た目が変わるというものです。これを住宅の窓ガラスに使用することで、室内が暗ければ室外からは窓ガラスが鏡のようになって内部を見ることが出来ないという状態を作り出すことができます。もちろん、暗い室内から外部はガラスのようにスッキリと見えるのです。

    同じような用途で使われるものに、熱線吸収ガラスや熱線反射ガラスと呼ばれるものがあります。板ガラスのなかに微量の金属成分を混合した製品で、ハーフミラー効果を持っています。これもやはり暗い方から明るい方をみることはできても、その逆は見えないというわけです。